絶望王子
我が家の家族は寝起きが非情に悪い。非情に、と書いたのは察して欲しいから。
朝一番に起きるのは僕である。だいたい午前4時半くらい。理由については他に譲るとして、5時半に娘を起こし、6時に奥様を起こし、6時45分に息子を起こす。
だいたい誰もが寝起きが悪く、起こした僕に対して悪態をつく。さんざん悪態をついてやっとこさ起きるのであるが、一番寝起きが悪いのが、
息子である。
まあ、色々な理由を付けて寝続けようとする技は感嘆に値する。
そして起きてから色々な理由をつけては人生に(朝から)絶望しているのは息子である。絶望王子とは彼の事である。
朝から飲み物がちゃぶ台に出ていないと絶望する。
洋服に気に入った物がないと絶望する。
気分にあった朝食がないと絶望する。
宿題をやり忘れたら絶望する。
「も、だーめだっ」
が、朝の彼の常套句である。何もかもに絶望している。へたをすると学校に行かないんじゃないかというような勢いである(しかし、今の所無遅刻無欠席)。
これは僕に似てしまったのだろうか。
些細な事で絶望し、世の中を斜に見る。
毎朝起こしている僕が、まるで昔の自分を見ているみたいで、もの凄く怖い。
ダメ人間をまた一人作ってしまったようで……。
息子が絶望王子なら、すると僕は……絶望王??




